写真

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私の写真の何を見てほしいか。
写真を見て何がおもしろいか。
それは距離感。
写真はいつも撮影者と被写体の距離を露わにする。
それはいつも正確だ。
私が気に入っているのはそこだ。
そしてそれを私はありのまま受け止めたい。受け止めてほしい。
私は人が好きで、人の生活が好きで、でもその距離は遠かったり近かったりする。
私は試すように撮る。
外国の写真、日本の写真、知らない人の写真、知っている人の写真、
私と被写体の距離の遠さ。
それこそが私の心の位置で、私はそれを見てほしい。
たしかに目の前にあるということ、それが私の心をとらえたということ、写真という手段がその真実を証明してくれると同時に、
私の抱く果てもない遠くを見る目線がそこには映し出される。
こんなにおもしろいことがあるのかと思う。
その寂しさを、そのあてのなさを、郷愁を、消え入りそうな愛情を、
私は伝えたいのだ。