インド。ほんの一年前、いや数ヶ月前までその響きは私の心を全く捉えず、名前はよく聞くけれども、まさか自分が行こうとは微塵も思っていませんでした。騒々しく、汚く、不快なことばかり起こる国、そう思っていました。
それがなぜか急にふと、行ってもいいかなと思い立ち、それでもまだ7割の不安を抱えて降り立ったインド。 そこは私が想像していたよりもずっと鮮やかで美しく、香り高いスパイスのような国だったのです。 広いインドのほんの一部分しか行けませんでしたが、それでも私はその楽しさと奥深さに魅了されました。
特にジャイサルメールという西の砂漠の町は、時間が緩やかに流れており、美しい城壁の中、熱い空気に揺れる鮮やかなサリーがふわりとゆれるのがスローモーションのように見えたのを覚えています。